くり坊によせられた質問の中でよく聞かれることをまとめてみました。

■ 何歳になったら、医療機関に相談にいったらよいのですか?
   5歳を過ぎて毎晩のようにおねしょをしていて、本人が気にしだした時が受診のタイミングです。口に出さなくても、一見気にしないようなそぶりをみせていても、傷つき、自信を喪失していない子どもさんはいません。上手にこどもさんの気持ちを読みとって、受診のタイミングを逃さないようにしましょう。
■ あれだけたくさんのおねしょをしても、起きないのはこどもがどんかんなんですか?
   睡眠の深さとおねしょとは関係ありません。膀胱がいっぱいになると、自律神経の働きにより大脳皮質に刺激が伝わり覚醒するのですが、この刺激が十分に伝わらず起きることができないのです。規則正しい生活を送ることで、自律神経が安定し、夜尿症も改善するようになります。
■ パパも子どもの頃におねしょをしていました。遺伝するのですか?
   体質は親から受け継ぐので、家族歴は関係するといわれています。けれど意外と本人は忘れてしまっているもの。その経験から「自然に治る」と思って子どもさんに接してあげてください。(怒らない、焦らない)
■ なぜ夜中に起こしてはいけないのですか?
   夜尿症の中には、抗利尿ホルモンの夜中の分泌が低下していることがあります。子どもの夜更かしやストレスなどで生活リズムが崩れるとこのような状態になりやすいのです。睡眠をよくとることで、抗利尿ホルモンの分泌が安定します。夜中に起こすことは、わざと睡眠リズムを崩してしまい、逆効果となります。
■ おむつを使用してもよいのですか?
   熟睡できる環境を整えてあげることが一番大切なことです。本人がイヤでなければ、使用してあげるとよいと思います。
■ 年長児になっても毎晩おねしょをしています。本人は全然気にしてないようにみえるのですが…。
   誰よりも一番イヤな思いをしているのは、本人なのです。年長児にもちこすと治りにくいのは、膀胱機能の未熟性や抗利尿ホルモンの分泌のバランスが崩れているのに加えて、長期間におよぶ心理的なストレス(自尊心の低下、自己否定感)が複雑にからんでいるからです。おねしょの後の後かたづけが大変なのはわかりますが、「怒ってしまう」とストレスが増加し、さらに自分に対する自信を喪失させてしまい逆効果です。10歳を過ぎると薬物療法を導入するのはこのためです。
■ 学校行事などで、宿泊するときにおもらししないか心配です。
   意外とふりかえってみると、おねしょを失敗しない日の状況は、旅行先など自宅以外である場合が多いものです。宿泊行事などでおねしょしなかったため、自分に自信がつきおねしょが治ってしまうケースもあります。年長児の場合は、薬物療法などでおねしょをしにくい状況を整えてあげ、子どもの面目を保つような配慮をしてあげて、できるだけ参加させてあげましょう
■ 薬の副作用が心配です。
   三環系抗うつ剤、尿失禁治療薬、抗利尿ホルモンの点鼻薬ともに副作用はゼロではありません。また、特効薬でもなく、あくまで生活リズムを整えた上で、補助的に使用するものです。少量から始めて、副作用が見られた場合は中止します。薬の導入にあたっては、本人を含めてご家族と主治医の先生とよく相談して納得した上で開始することが大切です。
■ 昼間の遺尿(おもらし)があります。
   多くは、膀胱機能が未熟なタイプにおこりやすいです。排尿抑制訓練を行うことで、膀胱機能を高めることができますので、1日一回程度行ってみてください。就学期になっても改善しない場合、膀胱炎や神経因性膀胱などの病気が隠れていることがありますから、医療機関で相談してみてください。

質問のあったこどもさんについて(31名)

■ こどもさんの年齢 5歳以下:6名、6−9歳:14名、10−15歳11名
■ 夜尿の頻度 週に2日未満:2名、3,4日:6名、毎晩:26名(84%)
■ 病型 元来型:29名、獲得型:2名