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腎臓の働き
からだの中の老廃物を排泄します
・血液中の物質が過剰な時は排泄し、足りないときは再吸収することによって、体を定常状態に保ちます
これらの機能が十分に働かなくなった状態を「腎不全」と言います。

ネフローゼ症候群

 

 

糸球体の基底膜の蛋白の透過性が亢進することにより、蛋白尿低たんぱく血症浮腫高脂血症をきたした状態を
ネフローゼ症候群と言います。

こどもの場合は、多くは微小変化型というステロイド剤によく反応するタイプが多い。
しかし、中には血尿を伴い治療抵抗性を示すものもあります。

微小変化型
 特徴:治療によく反応するが、風邪などをきっかけに再発しやすく、長期間の管理が必要。
 入院:初発時は約2ヶ月、再発時は約1ヶ月の入院を必要です。
 治療:・薬物療法 副腎ステロイド剤の内服
      ステロイド剤を2ヶ月内服しても蛋白尿が消えないとき
       →ステロイド抵抗性(免疫抑制剤を使用する:エンドキサン・ネオーラル) 

    ・食事療法 浮腫が出ているときのみ塩分制限、水分制限を必要です。
    ・安静、運動制限 
      浮腫が出ているときはベット上安静。
      外来通院中もマラソンなどの激しい運動は禁止
 注意すること:感染しやすいので、日常生活に気をつける。
        薬を飲み忘れることによって再発することがあるため、服薬はきちんと行いましょう。

急性糸球体腎炎

多くはA群β溶連菌感染後約1〜2週後に発症する。血尿浮腫高血圧を認める。
血尿:尿は褐色調を呈する浮腫:目の回り、下肢に認めやすいが、体重増加が特徴的

高血圧:高血圧に伴う頭痛、嘔吐を認めます。けいれん・意識障害などを認める場合もあります(高血圧性脳症)。

治療:入院治療を必要とします。
   ・高血圧、肉眼的血尿、浮腫を認めている期間のみ(約1〜2週間)
     ベット上安静、食事制限(塩分制限・水分制限・蛋白制限)を行います

   ・薬物療法 抗生物質を約10日間内服
予後:80〜90%は治癒します。
   中に急性腎炎の症状で発症し、慢性腎炎に移行するタイプもあるので、定期的な管理を必要とします。

慢性腎炎

 

発症した時期がはっきりとせず、慢性(6ヶ月以上)に経過する腎炎の総称。
3歳半検診、学校検尿などで、血尿・蛋白尿を指摘されたものが大半であり、
診断時にその他の症状(腎不全、成長障害など)を認めることはまれです。

このため、病状の進行も病因によってさまざまであるため、
血尿・蛋白尿の程度によって通院の頻度(尿検査・血液検査)や腎生検(腎臓の組織を直接見る検査)の必要が
変わってきます

紫斑病性腎炎
 アレルギー性紫斑病罹患時に腹痛が強い場合、数週間後に続発する腎炎。
 多くは血尿・蛋白尿を一過性に認める場合が多いです。中に、腎炎やネフローゼ症候群に進展する場合もあり、
この場合は薬物療法などを必要とします。かなりまれに腎機能障害に陥ることもあります。

尿路感染症

 

腎臓・膀胱などの尿の通り道のどこかで細菌に感染した病気。
発熱以外は、ミルクの飲みが悪く、機嫌がとても悪いなど。尿路感染症に特徴的な症状はありません

診断:尿検査で、尿中に白血球、細菌がたくさんいることを証明する。
   乳児期から幼児期のおむつがとれていない時期の尿検査は難しく、【ハルンパック】という袋を使って尿を取ります。
   原因となる細菌は、大腸菌が最も多い。抗生剤が効きやすいために、かぜとして見過ごされてしまうことがあります。
原因:膀胱尿管逆流現象
     膀胱から尿管へ尿が逆流する現象。乳児期に見つかっても、軽症の場合は自然治癒することが多い。
     診断は、逆行性膀胱造影検査で、膀胱圧が高くなった時、もしくは排尿時に逆流の存在を確認する
     逆行性膀胱造影:おちんちんの先からカテーテルを挿入して、造影剤を入れます。
治療:
輸液による脱水の改善抗生物質の投与にて尿路感染症は比較的簡単に改善します。

予後:腹部超音波検査で、腎臓や膀胱の形態に異常がないかを確認します。
   もし水腎症などの異常が見つかれば、血液や尿検査が正常になってから逆行性膀胱造影検査を行います。

   腎機能を把握するために、腎臓シンチグラフィーを行う。

   膀胱尿管逆流現象があった場合は、抗生剤の少量(普段の1/3量)を毎日内服する
   
一年に一回、逆行性膀胱造影検査や超音波検査を行い、改善すれば抗生剤の投与を終了。
   
発熱時には必ず尿検査を行う。

アレルギー性紫斑病

左右対称に下肢(膝から下)を中心とした紫斑、腹痛、関節痛などを認める病気。
ときに血尿・タンパク尿を認めて腎炎を認めることもあります。
原因:不明。溶連菌感染やなんらかの感染症との関連が言われています。
   なんらかの原因による血管炎です。
症状:紫斑(主に足に多い)腹痛(紫斑より先に認める時があり、かなりの激痛関節炎(膝など)
   腎炎症状(紫斑出現からやや遅れて血尿、タンパク尿を認めます。)
治療:紫斑や関節痛のみの場合は、自宅での安静のみで数日で改善することもあります。
   腹痛が強い場合は、入院して、副腎皮質ホルモン剤の投与を行います。
    腹痛が長引くと腎炎が発症するリスクが高まるとも言われるため、早期の投与が必要となります。
予後:腎炎まで至ったとしても、多くは予後良好です。
   しかし、再発したり、数週間で改善しない場合は、長期間の安静や種々の薬の投与を必要とします。