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血液の働き

血液中は3つの血球成分(白血球、赤血球、血小板)と血漿成分からなります。
それぞれの働きは・・・
 白血球:からだの中に入ってきた細菌・ウイルスなどを殺します。
 赤血球:酸素を体のいろいろな組織にまで運搬します。
 血小板:けがをしたときに、その部位へ集まって血液を固め出血を抑えます。

鉄欠乏性貧血

いろいろな原因により、からだの中で鉄分が不足すると、赤血球が小さくなって貧血となります。原因は鉄分の摂取がすくないとき(食事性吸収障害)、需要が増えたとき成長期乳幼児期)、喪失が増加したとき出血月経異常難知性の感染症膠原病など)です。

症状:イライラする、注意力散漫、疲れやすい、どきどきする
検査:血液検査
    赤血球は正常より小さくなります。体内の鉄分の減少、貯蔵鉄(フィリチン)も減少します。
治療:多くは外来で治療します。
   ・食事指導 鉄分の多い食事(ひじき、レバー、しじみ、あさり、うなぎ、ほうれん草など)を食べる
   ・薬物療法 鉄剤の経口投与(重症の場合は、注射薬を使用する。)
          貯蔵鉄が正常化するまで内服をする必要があります。(約1〜3ヶ月)
          副作用:吐き気、食欲不振

ITP

いろいろな原因によって血小板数のみが低下している状態。こどもの場合は、ウイルス感染症(風疹など)や予防接種から数週間後に起こることが多いです。発症から6ヶ月以内で血小板数が回復するもの「急性」、6ヶ月以上たっても回復しないものを「慢性」と分類しています。小児の場合は、80〜90%を急性型が占めます。

症状:出血症状(皮下出血、鼻出血など)
検査:血液検査・骨髄検査など
治療:血小板数によって治療法が違います。
    血小板数3万以下 
      
免疫グロブリン超大量療法 
       効果の発現ははやいが、稀に無菌性髄膜炎をおこすことがあります。
      副腎皮質ホルモン剤
    血小板数3万以上 自然に回復してくる場合もあります。
              このため、定期的に血液検査を行い、血小板数3万以下になれば治療を行います。

再生不良性貧血

血液の3つの成分は、骨髄で造血幹細胞から作られますが、なんらかの理由で造血幹細胞が作られなくなってしまったために生じた状態。また、一部の薬剤や肝炎後にも同様のことが起こります。

症状:貧血症状、易感染性、出血症状(皮下出血が多い)
検査:血液検査・骨髄検査など
治療:程度が軽ければ外来で、強ければ入院を要します。
     軽症の場合は、無治療で経過観察することもあります。
   薬物療法 免疫抑制療法(免疫抑制剤、副腎皮質ホルモン剤など)、蛋白同化ホルモン剤
   骨髄移植 兄弟の中にHLA一致ドナーがいれば行います

血友病

生まれた時から、血液中の凝固因子の第8因子が選択的に欠損していると「血友病A」、第9因子が欠損していると「血友病B」といいます。遺伝形式から、通常は男性のみに発症し、女性は保因者となります。理論的には、母親が保因者の場合は、男児は全て血友病を発症します。

症状:乳児期後半から皮下血腫を、歩行開始後から関節内出血を認めます。
検査:血液検査で凝固因子の欠損を証明します。
治療:第8因子もしくは第9因子の補充を行います。
    年少時は、関節内出血を繰り返しやすいので、その後の後遺症(関節の変形や運動制限)を予防するために、定期的に補充療法を行った方が安全です。